【駄文】私たちの発信は、プレゼントではない。エゴです。

同人作家の環状です。

 

色んな方の漫画や小説、ゲームに心惹かれる日々です。光り輝いています。ありがたい。

そんなことを繰り返しつつも、「お前ワシの読む気配ないよな???」とお思いの創作者さんもそろそろおいでかもしれません。自意識過剰なのでそんなことを思います。

 

ところで、私が今何人の創作内容を把握しているか、想像したことはありますか。無いですね。私もないので。

ぱぱっと思いつくだけでも、履修中がこのくらいと〜駆け抜けて来たのがあの辺と〜今ソワついてるのがこの辺と〜、それからこの辺の3、4つは最早沼で〜……沼をありがとうございます。

さらに私は小説については商業誌を買って読む人なので、小説履修枠は常に少し埋まっているような感じ。ゲームも好きでいくつか気ままにかけ持ち。気ままなのでイベント完走しないこともあるし、ランキングは常に圏外ですが。

極め付けには自分の漫画を描いてます!!!!!!!

 

どうした、入ってこいよ──あなたも自信作があって、できることから多くの人に読んでほしいんだろ……?あわよくば評価されたいんだろ……?わかりますよ……わかりますともその野心……。

 

 

最近たくさんの方が「フォロワーが減った」だの「作品を見てもらえない」だの「感想が欲しい」だの「金が絡むと途端に手に取ってもらえない」だの「ウマな娘がぴょいしてくれない」だの「キングありがとう」だのと嘆いてみえる様子。

落ち着いて聞いてほしい。読者はわりと全力で創作者の味方です。味方していてこのザマなんです。何に追い詰められているんですか皆さん。ベース味方なんですよ。

 

 

ただどうしても、一度振り返ってほしいことがあります。

 

あなたはこれまでに、どれだけの作品に愛を伝えましたか?どれだけの創作者にいくらのエールを送りましたか?

 

同人は、趣味で、同好で、ビジネスではありません。買う人も読む人も、「刺さるものしかほしくない」「自分も作りながら趣味仲間のを読んでる」という人も多くいて当然です。そして、無力や寂しさに嘆く創作者もまた、その同好の輪の一片です。

私達はお客様ではない。趣味人です、それも相互に。

 

感想ください、というフレーズ、最近「言うことが正義」みたいな同調圧が膨らんでて冷めがちなんです。感想書くの好きなんですけど、離れたくなっちゃうと言うか。

同調圧が一人歩きしすぎたせいか、感想くださいというフレーズの纏う大義名分感が強くって。書いて届けた翌日に「感想ちょうだい!!!!!」と言われ、つい「もうあげたよね?」と返したこともあります。

 

まあ……ただの口癖的クレクレであったとは理解してます。

 

感想を書く人は、先述のマルチパーリーライフな状態に上乗せで、感想タイムを割いてくださっている可能性もあります。

感想ほしいという言葉がそもそも、実は「相手に無償のギブを求める」言葉です。

 

確かに私達は作品を産む。

タダで読ませてあげているかもしれない。

でもそれは誰に頼まれたことでもないでしょう。私たちの発信は、プレゼントではない。エゴです。

私達同人作家と、私達同人読者は、互いに貸し借りゼロで対等です。惹かれ合ったり応援したりする人々は、ただ偶然、相互のエゴとを気に入っただけです。勝手な「読みたい」と勝手な「産みたい」が噛み合っただけ。

 

エゴを与えた上でリターンがないから悲しむ、という、朝ドラの「善意」だけを掬い取ったような空気は少し苦手なんです。自分に似合わない服をクローゼット一杯押し付けられて「お礼ちょうだい!」って破顔一笑されたら嫌でしょう。

 

そんなのわかってるけど感想書くのは苦手、その上で自分のは見てほしいし感想欲しいんだよ!ですか?

 

 

それもまた創作者の選ぶ同人の在り方ですね。

まあ、いいんじゃないでしょうか。

 

締めです。

通りすがりの同人作家が、あなたの作品を読んで、面白いと感想を伝えて、それをあなたが喜んだとして。

趣味人のあなたは、その人の作品に振り向きますか。

 

私の周りでは、何人かの作家さんが感想も作品も喜んでくださる。特に感想は一つ一つをとても大切に送って、一つ一つを大切に受け取ってくださることが多い。と思います。

そんな環状フィールドがありながらお客様でいるのって、もったいなくないですか。