ヒーロー論(Twitter抜粋)

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とあるヒーローアイドルを浴びたのをきっかけに、彼らのこと半分自創作のこと半分をオタク語りしてる人です。本日はとても体調が悪いです。

 

〜あらすじ 人々から信仰を集める神を人へと引き上げた、一人のヒーロー少年を履修した〜

 

流星隊と神様とか宗教が絡めてあるのはやっぱり「ヒーローを信じる心がなければヒーローは成立しない」ってとこがあるんやろな
肯定的に受け入れる人がいなければヒーローは成立しない
宗教と違って「なる」も必要なのは酷だよなヒーロー……人間の誰かが戦い続けなきゃいけない

 

もう千秋のことをアイドルじゃなくてヒーローの体現者として好きになってるあかん 君はただの人間でアイドル……
でも人生があまりに……ヒーロー……何しろ私もヒーローはお好き……初同人誌がヒーローものであった程度には……ヒーローに弱い……

 

イヤあのさ……真新しくもないありきたりな内容なんだけどもう少しヒーローの話してもいい……???いいよ ありがとう
篝火でも散々三毛縞や千秋が指摘してたけど、願いを叶えてくれる神様である深海くんに信頼を寄せて集まった人たちは絵空事の実現を求めてるんよな……

 

誰かが何とかしてくれる、誰かが助けてくれるというのは神様もヒーローも同じだし、その後千秋が「過保護」な立ち回りをしたのもあって、彼の立ち上がりを見てない人達は千秋……というかヒーローのことを無尽蔵エネルギーの超人だとどこかで勘違いしてるのはあると思うんよな……

 

神様には信仰が必要、という設定はよく見るし、信仰があれば神様はヒト社会の外から手を差し伸べてくれる
ヒーローも応援や肯定が必要なんだけど、ヒーローは人間だからヒト社会の中で手を差し伸べてくれる
両者信じなければ力が出ない偶像ではあるんだけど

 

ヒト社会の中か外かはやっぱり大きな差でさ……
神様はヒトの外にいるから、神の不在はヒトの廻りとは切り離すこともできる
ヒーローを否定してしまうことは、ヒトにおける希望の側面を潰してしまうことになる
ヒーローはヒトだから、ヒーローの否定は、ヒトがヒトに絶望・失望する構造を持つ

 

ヒーローを肯定しようと思った時、ヒトがヒトの可能性を肯定しなくてはならない
特に、ヒーローのいない世から、ヒーローが立ち上がる、そういう瞬間には絶対に「ヒトを信じる」というエネルギーが必要になる
ヒーローが定着した社会ではMr.インクレディブルみたいな別側面のテーマも出るだろうけどね

 

私はそういう側面を見てるから、ヒーローってやつが……好きなんだよな……私はヒーローという概念が好きだ……
ヒトの可能性をヒトが受け入れて応援しなければ成立しない希望の人……ヒーロー……

 

ヒーローを信じようと思える純朴なヒトに巡る未来は明るい
ヒトがヒーローを応援できることが尊い
ヒトの中で生まれヒトの形を持った希望を肯定できる世界が尊い
ヒーロー偏見論でした……創作語りみたいになってしまった

読書記録など(同人作品)

●読み終えた作品をつらつらしていきます。

・順番は一部除き読了順。
・「最近手に入れた紙の本」で「全年齢向け一次創作」を並べています。
・ブログへの掲載に問題がありましたらご連絡ください。→ 橙都戸 てるり (@terurif3) | Twitter

●王子のセルフコラアイコンについて

f:id:terurif3:20211023115923j:plain※配布素材ではありません。

・数がそこそこあるので大した量は書いていないのですが、書影のお写真や作者さんのツイッターリンクに加え、コメントやアイコンを添えています。
・アイコンは単に私と趣味が合った作品という意味なので、技術優劣を判断するものではありません。
・読了分がシリーズものの一部のみ等、まだ解像度が低めのものには比較的つけないように配慮しています。
・私と趣味が似てる人は、興味の参考にして頂ければと思います!

『星満つるギムナジウム』『Luminous Report』

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うつくしいのに押し込めるような秘密と切なさに溢れた短編集。綴られる文字がとても綺麗です。推し。
短い時間に一篇ずつ読むとじんわり染みていく感じが愛しい。でも一周目はいつの間にか一日で読んでいました。夢中ってやつはこわいね。
シリウスくんとカノープスくんが好きです。

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『西風の姫冠』春の章、夏の章

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シリーズ漫画作品。画面とキャラと応酬がめっちゃ良~~~でした。
夏の章で矢の中盾を構えるシーンがほんとに流れが秀逸で何度も見直してます。勢いの流れも時間や音の距離感もサイコー。
敵味方問わず魅力的なキャラばかりですが、ナイクさんが避けられない推し枠です。

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『神話と考察』

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イラスト集+設定集。設定集部分は世界観を他作品で履修してる方向けなのかな。
塗りの質感に吸い寄せられるタイプの方は単品で気に入ると思います!塗りが電子画面に映える色選びなので、各作品はデジタル画面での閲覧もおすすめ。

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『S&S』第7巻、第8巻、第9巻

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刊行数が多い漫画作品なので、初手で作者さんにどれがオススメか確認しつつお迎えしました。履修歴素人です。
フライトの緊張感や細かい知識で作品に吸い込まれていく感じです。桜井さんの感情が突き刺さりめ。
登場人物がみんな結構達観しているのが個人趣味的にマルです!

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『BUKA』

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イラスト作品集。パーカーがテーマのだぼめファッションガールズ。
ぜんぶかわいー!きぐるみパーカーのりりりちゃんが一番ギュンときました。黒と明るめなビビッドカラーの合わせ方がほんとにセンス良……主線の色と塗りのマッチもとても趣味の真ん中……。
がおーってするためにマスクずらしてるのKAWAII

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『Les nombreuses timbres』

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世界の切手集めました本。刺繍綴じがかわいい!
切手は集めるのはちゃんと我慢しているのですが、眺めるの大好きなので……こんな需要に供給マッチすることある?とお迎えしました。
色んな国の切手に作者さんのコメントがついてて、興味深かったり眺める時の解像度が上がったりで楽しめました!

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『にんじん』

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シリーズ漫画作品です。コミカルなキャラデザのくせがかわいい!
少年漫画的な設定・世界観とキャラの愛嬌がよき空気感…。軽めの応酬もかわいいです!
主人公達をとりまくファンタジー設定が「ほほーっ!」と引き込まれる感じでワクワクでした。

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『ソラトギンガ』『きみと、』

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やさしい空気感の恋愛小説作品。
『ソラトギンガ』は一冊完結、ちょっと不思議なボーイミーツガール。解けきっていない出来事の真相がじんわり後味で響きます。
『きみと、』はSS集。表紙の笑顔に劣らないあったかカップリングテキストでした。

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『Ihre Spnr』

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く、黒くて厚い!!!シンプルな外装ですが厚みと相まって手に取るととてもいい雰囲気。
「数多の男から寄付を授かってきた女」「膝から崩れ落ちる人初めて見た…/珍しいもの見てもらえてよかった…」などセリフの語彙がツボです。
「肉をとてもやわく煮た」がイチオシ……。そしてフィアさんの顔がいい。

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『試験管少年と黒髪少年』

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ぽつぽつとしたきれいな文章のSS集。
試験管少年の解像度に自信がないところですが、自分なりに風景を想像すると、絵本みたいに素敵なタッチで景色が頭に広がります。
あ、と気付いて声を上げた時にはいなくなっている、というおわりの静けさや呆気なさ、それに反するじわりとした優しい切なさが素敵…。

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『ヒカリ』

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シリーズものの漫画作品。主人公二人のハートフルパートです。
寂しい思いで生きて来た二人が身を寄せ合って眠る、いつも来る束の間のしあわせがあたたかく染みます。幸せになって~!
先に本編を確認するとたくさん楽しめる一冊です。

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『枯葉と蜘蛛』

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枯葉に出会った蜘蛛の短編漫画。
登場キャラクターとして選ぶものがまず素敵。そのうえで、彼らが見る世界が綺麗な絵の描写や流れるコマの運びで鮮やかに入ってきます。
「あっ」という一瞬で訪れるふたりの分断がすごく心に来ました。装丁も蜘蛛糸の和綴じと枯葉の紙で、手に取ると幸せになりました。

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ユイトと双子の探偵生活』File001(御蔵入りの兄妹)、File002(永遠のアイドル)

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シリーズものの小説作品。一癖ある切れ者双子と独り身男性の疑似親子が探偵事務所を開くというシチュエーションに個人的にまず弱く…。
探偵が事件解決という構造ではありますが、トリックを楽しんでいくというよりキャラの愛嬌と出来事を追うのを楽しむ性格が強いので、ミステリーが苦手な方でもバッチリ楽しめます!
イリちゃんとノアちゃんが好きです。KAWAII

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『妄想パズル』4巻、5巻

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長編漫画作品です。
突然のSF展開にドキドキしつつ拝読しました!どういう方向へ進むんだろう?
個人の読書勘的なものなので自信はありませんが、このあたりの舵切りはタイトルの『妄想パズル』というワードにちょっとかする印象があるので、今後の表題回収が気になるところ!

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『お料理苦手!マコさんの独りごはん』

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こちらは少し前にお迎えした作品です。お伝えする機会が他になさそうなので一緒に!
4コマ漫画はPixivで拝読していましたが、その番外編となります。お料理モチーフが好きなのでつい。
カッコいいマコさんが頑張る姿……かわいいです!

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以上です。たくさんありがとうございました!
電子作品や無料配布もいくつかあるのですが、そちらはいずれ機会があれば。
一度にいっぱい買って読んだので、もしうっかり書架管理に漏れがあったらすみません。

【駄文】爆笑

https://youtu.be/KQPpw3dzEks

syudoさんの楽曲もお笑いも詳しくないのですが、この曲はすごいなと思って。好きです。

 

モチーフがラブリーなM1チャンピオンコンビだというところは結構皆さんお察しだと思います。

漫才の大舞台M1で審査員に散々ダメ出しされた上に自らヤバい空気を作る行動を取り、大怪我を負った。そんなお二人が跳ねっ返りで立ち上がって、ついに優勝までした。

……というのがおふたりとM1を取り巻く略歴なのかなと。

 

このおふたりをダメ出しした審査員さんは、みなさんご存知の上沼さん。

ハッキリ一言一句覚えているわけではありませんが、その時のことは見てました。その他に「私は好きじゃない」の一言で芸人さんの努力と技術の結晶を砕いた回も見ていました。案の定あの後大荒れになりましたね。いい思い出。

 

上沼さんはこう、界隈ではレジェンドだとはお聞きしています。とてもすごい方なのだと。とても尊敬に値する方なのだと。私は知らんけど。「こんなん大阪じゃツッコめて当たり前やで」と「ほら私ってサバサバしてるじゃん?」と「何で私が怒ってるかわかるよね?」と同等の無知レベルです。

私と同じような方が、大阪出たら多いんちゃいますかね。

 

大阪の方が誇る、いわゆる元祖の笑いみたいなものって、鋭いです。

最近観たアニメ作品「オッドタクシー」内でキリンの高校生が放ったお笑い論を思い出しつつ。切れ味のない笑いの何が面白いんだ、腑抜けてる、みたいな論調のやつですね。

最近の笑いのトレンドは、きっと人を傷付けない笑いです。人の持つ容姿や性質を傷付けて笑い落とすのでなく、出来事のおかしさや機転の巧妙さ、あとは可笑しなかけ違えで笑うというか。ラーメンズやぺこぱがわかりやすいと思います。

一方でやっぱり何かをコケにするしゃべくり漫才も面白い。上手ければ。NONSTYLEとか。でも、あくまで当人同士のやり取りにしちゃうというか。コケにする対象を特定の属性にせずに、井上さんというキャラに対してやってるというか。

 

鋭さ、人を笑い落とす、という観点だと、上沼さんは他人をめちゃくちゃ落としていたと思います。M1というのをひとつの舞台作品と捉えるなら、その筋書きをドラマチックにするために叩いて落として山と谷を作っていた。その谷に、楽曲「爆笑」のモデルのお二人がいた。あとは別回の、自虐ネタへの評価がコロコロ変わる手のひら返し回のお二人も。

これに対して視聴者は結構反発していました。独裁的なジャッジ展開や、大舞台で他人の本気に対し否定を重ねたこと、それから客観的な技術評価を放棄したとも取れる「好みじゃない」という理由での低評価烙印。界隈ではレジェンドでも、全国に渡る視聴者にはその特定範囲の伝説はわからないですし、何より「人を傷付けない笑い」が好まれつつある時代ですから、まあそうはなりますね。

笑いという競技の日本大会ですから、シビアなところがあるのは仕方ないし、むしろそうあるべきだと思う。でも客観的に技術点を語らずに「好みじゃない」「話したくない」「本気でやってる/やってない」とは、審査員として席に着いてる方として、如何なコメントかと、私もそう思った。

 

テレビの裏でどんなシナリオ構成があったか触れずに考えれば、その後ラブリーなお二人は立ち上がって、優勝という成果をもって上沼さんとの因縁に終止符を打った。優勝回も見てました。ネタ中に抜かれた司会の今田さん、笑いが止まらなくて涙出てる顔がほんとに楽しそうで、印象に残っています。

ラブリーなお二人は立ち振る舞いが思ってたよりずっとマイルドだった。綺麗だった。「思ってたよりはね」という語でセーブ付けつつでも、笑顔も涙も純粋だった。その姿が余計にドラマチックだったのだと思う。

「這い上がり」という、他者を蹴落とさないドラマチックな高揚で、お二人は日本の人に笑顔と興奮を届けたし、同時に誰かを刺してきた上沼さんは審査員を降りた。

 

この、どこか勧善懲悪的な性格をもった大きなドラマに胸を動かされた人が、「爆笑」という曲を生んだ。

なんかその流れが好きなんですよね。

 

余談です。

むかし演劇の大会に出ていました。実は私が出てた演劇大会も、全国大会まで勝ち抜けばテレビで放送されるやつでした。僭越ながらそこそこ強くて、立場不相応にもいくつかの場所で演目をやらせてもらってた。

でも全国!行けなかったんですよ!1つ手前の大会で落とされちゃいました。

本気でやってた、練習のために休日全部返上して体もギリギリだった、すごく悔しかった。気兼ねなく話せる周りのライバルからも評価高かったから、何で、って。余計に。

その時の審査員長さんの講評、聞いてください。

「私は最後の演出が好きじゃない。観衆に訴えかける舞台は流行らないわよ。」

 

あの日の理不尽が、この爆笑の誕生でちょっと軽く浮いたような気がして。そういう私情もあって、お気に入りの曲になってます。

 

大阪人じゃないのでオチとかないですね。

響むバイオスフィア ペーパーと葉ノ崎父の話②

続きです。

前編

ironorange.hatenablog.com

 

葉ノ崎柊一郎の話

docs.google.com

・こちらのGoogleフォームに感想をくださった方で、発言で一呼吸置くたびに「柊一郎さん」というワードがサブリミナルしていた方がいたのでお蔵出しです。全部小ネタっぽい感じで散漫です。
 彼は第一話ゲストキャラ的な立ち位置なので、今後他キャラに比べると掘り下げは浅くなっていく予定ですしここで。アシュリーとトウミもちょっとずつ気に入っていただいているようですが、二人はまだこれから中心に据えたいので、数年お待ちください……。漫画って時間かかるね。

・表面は温厚で穏やかですが、自分の在り方までは流されない人です。価値観に葬儀屋(花士)の経験が顕著に出ているので、「突出はせず周囲を繋いで円滑に回すけど、それでも自分を失うことはない」という感じの人物像。
 本編でも柑太が「平気だ」と言えば面と向かって過剰に手出しはしませんが、裏側では色々気を回します。柑太初仕事の際も、参列者でもない先生(トウミ)と猫(アシュリー)をちゃんと控えさせていたり。

・10年前の嵐に際してとても頑張った面子の一人として居住棟では慕われています。居住棟はそこまで治安はよくないのですが、屋上の花の屋敷に手出しする者はいません。屋内でもシロを夜に一人歩きさせなかったのはそのへんの子ども110番の家的認識もあります。

・先生と猫に頼み事をする場面で傘を発見しています。また、ラストの方回想3コマの匂わせで、不思議な傘に花から姿を隠してもらっている描写があります。
 この辺のご縁、「どんな傘か知っていたから柑太の無茶に気付けた」という流れになっています。その辺がなくても彼なら気付いたかもしれませんが、シロが「傘をあげたい」と言っていなければこの辺りの手掛かりが生じないまま仕事に臨んでしまったわけなので、傘屋師弟と花士師弟に縁がなければ悪いことが起きていたのかもしれません。

・柑太と二人きりで喋っている時はほとんど無表情で描いてありますが、「頼むよ」以降は二人きりの対面時顔つきが変わります。ちょっとだけお母さんぽさを降ろしてます。
 ペーパーで触れて頂いたとおり、終盤の表情についてはネームの頃からイメージがありました。柑太のどこか「わかりたがらない」ところと、柊一郎の「自分を介入させすぎない」という面をここの顔面だけで崩してしまおうとは思って。無茶振りをしましたね。

・柑太の仕事を引き継いだ時、髪型が香澄に寄せられています。これは細かすぎて伝わらないアレなので最早自分でバラしますが、慌てて結い直したので三つ編みが比較的ゆるゆるです。見開きの香澄の姿も、回想に小さく描かれた後ろ姿より三つ編みがゆるかったり。

・絶対カットすることはないと踏んでいた当初プロットのシーンに「香澄が亡くなってから最初の仕事」の回想がありました。
 灰を抱いて蹲ったまま動けなくなってしまう柊一郎、その丸まった背中を見ている柑太……という感じ。二人の心に隙間が出来るとともに、周囲の胸中には「我々はこの人に背負わせたんだ」と罪悪感が湧き上がる場面。それから、体が再起を拒んでも心は立ち上がる気概を捨てない柊一郎の葛藤する姿に、酷なことと知りながらも香澄の夢と幻を紡いで欺くところまで。

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 説明不足が逆に加速しそうでやめました。設定としてはこの出来事は没になっていないので、どこかで折を見て入れ込むかもしれません。
(画像は初稿ネームです。見直したら初稿にはなんと「ひらめき!ほしがき!」コンボがありませんでした。)

・腕を失った時、一文字だけセリフが小さく仕込んであります。誰かの名前を呼ぼうとした時の、最初の文字です。誰の名前か決めていません。
 私は読み直す時いっつもここ見つけられずに通り過ぎます。特にデジタルだと目に入りにくそうだな~って。

・めっちゃどーーーでもいい設定ですが婿入り婚でした。許嫁制度が嫌だった名家の娘による反抗的スカウトで結婚です。おめでとう!
 香澄は格下の家から婿を取るわ海すら越えて生きていくわで中々破天荒なレディでしたが、それに順応した柊一郎もちゃっかりやんちゃの素質があります。

・香澄との馴れ初めもそうですが、周囲のわがままや稚拙ぶりに対して「そうかい」と二つ返事で合流できるところは『後天性ヒーロー』ホワイトの系譜かもしれません。柑太も特徴はレッドっぽいし。
 ヒーローの方では「そうかい」VS「そっか」の相互ロジカル包容みたいな関係性でしたが、葉ノ崎父子はそれより少し効率が悪いです。柑太は抱えていても得にはならない苦痛を手放さずにいたし、柊一郎も「合理的に筋が通るか否か」以外の尺度を持ち出すので、お互い感情的なところはある。ヒーローは理屈が絡む生き方の人間が多かったですが、今回の居住棟は「理屈じゃねえんだよ!!!」です。

・柑太の時も腕力があるという小ネタは言っていますが、その柑太が両手で振り回す道具を片手でぶんぶんしている辺りからパワーについてお察しいただけるかと思います。

響むバイオスフィア ペーパーと葉ノ崎父の話①

 色々書いたらブログで5桁字になりそうだったので、見切りをつけてペーパーと柊一郎の話だけ抜粋して公開します。ご自身の興味のあるところだけご覧ください。
 全作品そうですが、全部書いたらそれぞれが文庫冊子になりそうな勢いです。

ペーパーについて

 今回3名の創作者さんにお願いして、ペーパーに感想や解説を掲載させて頂きました。文庫本小説がほしいなーって思って……新刊は漫画です。

 脱稿付近で伊坂の『死神の精度』を読み直して、巻末解説読んだら結構しっくりきちゃったというか……「そうそう、そうなんだよ!」みたいな読後の感情整理がピッタリはまって気持ちよく本を閉じられたというか……そんな感覚になりました。
 そのせいで「私の輪郭がボヤけがちな漫画にも解説がついてたらとてもいいのでは!?」とひらめきまして……奇天烈のきっかけでした。

 最初A6大規格で、A5を折った紙両面くらいのつもりだったんですが、いっぱい書いてもらえて嬉しかったので肥大化しました。B6大規格6ページ本プラス私の描き下ろしも仕込んであります。「ペーパーを製本しています」という実況は我ながら意味が分かりませんでした。

ペーパー寄稿者さんについて

掲載順です。

 

かみまさん

 推しです。

www.pixiv.net

 設定と作画により受肉した世界観がすごい漫画『アザミの森』シリーズの作者さんです。現実でもよくお散歩で緑をかき分けておられます。細々と思っていたことですが、『アザミの森』を読むと覚える感覚、初めてモンハンをプレイした時目の当たりにした壮大なバーチャル大地への感動に似ています。大地、在る……、私、立ってる……。

 同じ漫画描きとして、絵や漫画表現に着目して文章を構成して頂きました。かみまさんの作品題に「森」とあるように、『アザミの森』はめちゃめちゃ作画的な意味でエグい森が画面に広がるので、私が苦しみながら吐き出した緑にコメントを頂くのは恐れ多くもあり誇らしくもあり……。

 別イベントでネームを曝け出し合う機会がありまして、その際私が公開した「未来の私これでヨロシクッ!」な無責任メモにも触れて頂きました。改めて本編に添えると、ラストシーンの……というか、葉ノ崎父子の読み込みの一助になる気がしたので、拾っていただけてとてもよかったです。自分だけで作品について喋ってしまっていたら、ここを拾う機会はなかった(というか拾おうとは思いつかなかった)かもしれません。

 コマ割りとかもよくわからんながらのチャレンジをしつつだったので、漫画描きさんにホホウと言って頂けるとちょっと安心しました!漫画がうまい人に漫画を褒められるとうれしい、この世の摂理。

 

橘札己さん

推しです。

www.pixiv.net

 自称はさておき、傍目で言えば絵文両刀の作家さんです。文字作品がバズってましたが、一次創作だと『お嬢と犬』で作画もネームも担当してみえます。品のある植物がエグうまい。「文庫本の解説が欲しい」と言ったら最初に形になったものを豪速球で投げてくださいました。めちゃめちゃ嬉しかったです。

 忘れもしませぬ、あれは拙僧が散漫とらくがきを散らかしていた頃……お絵かきSNSで好き勝手していた頃から見守ってくださっていたので、変遷まで含んだ作風や、何故か純然たる光属性ではまかり通れない程度にミステリアスな私の人物像にも触れて頂きました。しかも私の我儘通りにガッツリ文庫版小説の解説みたいなテイストで!

 作風変遷については、当時の「メメントモリ、そして死は救済」的なメンタルで描いてた漫画を想定して頂いてます。当時から作品見てる方の何人かはヒーローあたりでグッピーと化し寒暖差に死に絶えたことと思います。解説では色々渦巻いていたメメントモリ時代の描き散らしもあったかく肯定して頂けて嬉しかったです。

 脇道エピソードですが、私が「ペーパーの容量大きくします」って言ったら「容量増えるなら私も文量増やしていいですか?」とのお言葉が飛んできました。本当に増えた。書く力どうなってるんですか、ありがとうございました。

 突然50連休とかになって暇で死にそうになったらシール入荷してください。

 

聖河リョウさん

推しです。

profcard.info

 きれいでうつくしい世界と文章を紡ぐ方です。星と花と石と月。漢字と仮名遣いをきっかけに作品の虜に。振り返るとテキスト表記で一目惚れってあまり経験がない。

 リョウさんには物語の空気や内容、演出について触れて頂きました。「作中で最低限しかオノマトペ(漫画の描き文字効果音)を描なかった」というのは私もどこかでポロっとこぼしはしたのですが、リョウさんはそれ以前から衣擦れや呼吸などの環境音を画面から受信してくださっていました。更新後も色んなところに言及してくださってて、「このすごい受容力があの作品を形作ってるんだなあ……」と感激した次第です。

 中身がどんなお話、というのも最後に内容を振り返るにもいい塩梅。毎日すてきな世界を140字で鮮やかに象る方の手腕はさすがでした。

 そのあたりのこともあって、文庫本裏表紙にあるあらすじ的な見立ても込めて、ペーパーの外側に見えるよう配置しました。あとご本人さんが仕掛け的な要素がお好きなようなので、私の書き下ろしページがのぞくように「何かあるな」感を出してみました。

 リョウさんは継続連載後にいつもしっかりした量の感想をくださっていたので、走り抜ける時とても励まされてました。「最終的に読者大半を振り落としても数人にだけ伝わったらいいや!」と思った時、思い浮かべる皆さんの中心付近にリョウさんの影もありました。本当にありがたい。

 

ついでにわたし

 私の描き下ろしおまけは葉ノ崎親子が暮らす屋上のモデルになった風景をそのまま使用したイラストです。また、これは既出絵ですが、ペーパーの表紙には居住棟の全貌(初期段階ラフ絵)を載せています。
 彼らの居住棟はちょいちょい風景が実在します。目にすると絵が描きたくなるので私生活に支障が出始めました。

 

柊一郎の話は後編で。

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【駄文】自称チャランポランでお祭り大好きワッショイ太郎ではありますが

いちたみ月燈ありがとうございました!!!

私からの感動するまとめとかは特にないのですが、Discordで最後ヨイショをせびったことのお詫びとお礼の記事となります。

 

ピクスク会場と併設されたDiscord会場、お楽しみいただけたでしょうか。途中私がひたすら好きな作品を勝手に語り始める場面が複数回ありまして、聞きづらいチャットとなっていたら申し訳ありません。作者が語らないからその尺奪いました。尺強盗こわいね!
皆さんの作品についてもいろいろお伺いできたので、私の方は非常に楽しかったです。

いろんな話題が溢れた交流会場でしたが、私の方から最後の最後に突然お願いしたことがありました。
「イベントの締めとなりましたので、そろそろいちたみの話もしてほしいなあ〜……」です。
あのあたりのことは運営陣の感覚とは別個で、私が個人的に切り出したことなので、それだけ主催や運営のメンツのために明かしておきたいなと思いました。

 

何にも知らねえやっていう方にもわかるように、さらりと出来事のあらすじを。

最後の記念撮影直前……22時半手前ですね!
頭のプランでは、そろそろみんなで集まって、大集合写真を撮って、わあい楽しかったねと今日の思い出を振り返る流れで、最後に主催から「いちたみ」自体の一旦の締めを一言!そしてそれじゃあ皆さんまたね!
フフン完璧かつ王道なシナリオ…運営も一般参加者さんも、ついでに全米も全員大号泣間違いなしです!

ところが展開は小説よりも突飛なり。22時半手前5分、結構な長尺の他イベント宣伝が入りました。
仕方ないです。皆さんやりたいこと、ご自身で取れる時間が夜しかない等の都合、さまざま事情があります。そこはしょうがないしょうがない。

ところが一つ……こちらの方、ディスコードで一般参加とは名乗りつつも、宣伝のみ目的みたいで、どうやら会場にも顔を出しておられない模様です。きっとイベント企画の時間もあまり把握してみえなかったのでしょう、締め直前、写真撮影直前という折り合わせの絶妙さに加え……空気が……空気が明らかに一人だけ違う……!流れ変わったな!

運営は自身らのイベント引っ張り力の無さに困惑しました。有体に言ってマネジメント力不足。

 

というわけで、これからしっとり締めるはずのエンドが、どこからともなく吹いた突風にアドリブ力を試されることとなってしまった……。煮え切らず完全燃焼できなそうな主催の空気だけが、長らく一緒に活動していた私へは画面越しに伝わってくる次第。

でもチャットで否定や制限ばかりしていては皆さんに申し訳ない!楽しいまんま、主催にも完全燃焼してほしい!

 

ひらめき。

……皆さんお優しいから……少しくらい空気ねだっても……乗ってくださるのでは……!?

 

そんな流れで、いちたみに話をグンッと戻させて頂いた言葉が、「いちたみの話してください(ド直球)」でありました。
正直もっとひねりが要ったと思う。ストレートしか投げられません。

 

主催はたしかに自称チャランポランでお祭り大好きワッショイ太郎ではありますが、私は運営時に「みんな楽しんでくれるといいなあ」「できるだけみんなの作品拾いたいないなあ」「コロナ禍でイベントないからって作品しまわないでほしいなあ」「私も楽しくなる作品作りたい!」「私も他己紹介読みたい!人のやつ読みたい!」と、そんな感性で動いていた主催の姿を見ていました。
それが、最後に「へ~このイベント楽しみだな~、オッもうこんな時間じゃねえか!そんじゃまた別のイベントでね〜ッ閉店!」で終わるのは私が満足できなくて。宣伝にみえた方、いちたみ主催の両者がそこそこ気持ちよく終われるの流れとしてはどうしたものかと爆速で頭を回し、みなさんの脳に感情を直接シューーーーーーーーーーッ!!!!!!超エキサイティン。頭回した意味はどこ。

当時「何内輪ノリで気持ちよくなろうとしてんの」と気を悪くされた方がみえましたら、本当にすみませんでした。私のコミュ力不足です。

 

……あの時、空気に応じていちたみの話にシフトしてくださったDiscord参加者さま、本当に本当にありがとうございました!皆さんは本当に優しかった!
これなら主催の魂も安らかに浮かばれましょう……死んでないけど。

開催中もたくさん褒めてくださったのに、最後に改めて賞賛乞食みたいなことをしてしまったのも本当に申し訳なかったなと思っています。何なら本番開催前も、運営は何かあれば「嬉しかったこと共有ターイム!!!」と大概のことを拾っては受け止め、喜びを取り囲みWAになって踊っていました。皆さん優しい……。
最後の時にもう一度皆さんのその優しさを届けてくださって、私は心から感謝しています。

皆さんが流れに乗ってくださったおかげで、主催も「終わったんだなあ」と思えたみたいです。

 

そんな次第でございました!
あの時が一番謎すぎて空気凍りましたよね。本当に感情ストレート人間で失礼いたしました!

本番も無事閉幕しましたし、改めまして……

 

皆さん、次も別のイベントでお会いしましょうね!!!!!

 

最後、オンラインはそろそろ用済みみたいな空気の発言も飛びましたが、立場的に私はしばしオンライン参加の予定です。
まだまだ立場上自粛を求められる方も大勢いると思います。
言われはしちゃいましたが……いちたみが私と似たような方の一助になったなら、本当に良かったです。

ネーム交流会に参加してきました

 東京ネームタンクさま主催の、ネーム大交流会(オンライン)に参加しました。ねむたんねむたいね、かわいい。

ねむたん🌱東京ネームタンク公式さん (@t_nametank) / Twitter

 取り留めもないメモ程度ですが、正直参加前は私も「これ……実際どうなん……?」ととても値踏みしたので、参考に残していきます。

 

●ネーム大交流会?

 なんかネームが一堂に会するイベントです。交流会ながらも交流内容にはルールがあり、アドバイスは禁止でした。安心設計!
 展示するネームをお互いに見て、肯定的な感想を投げ合う集会という感じ。また、ネームを読んでビビッときたら作家仲間としてご縁築いちゃえ!というところもコンセプトのようです。
 オンラインの同人イベント会場(ピクトスクエア)で開催され、参加費用は3000円程度。
 また、私が迂闊人間なので当日「えっそんなんあるんすか」と驚いたんですが、いくつか賞が設けられ、受賞するとおいしいものがもらえました。

 

●参加してよかった?

 個人的にはよかったです。自分のものを見てもらうのがよかった、というのも勿論ありますが、他の方のものを大量に見て感想をたくさん考えたのがとてもよかったです。
「なんかいいな!」と思った作品のどこが良かったかの分析をたくさんやれたとか、賞が付された作品は講評を聞いた上で私も読めるので(これやばい)どんな感覚で他の人が漫画を評価してるかわかるとか、同じ作品を読んだ他の方のコメントを見て「ああーそこも確かに良い!」と目の付け所に納得したりとか……大学の演習授業的に勉強になりました。
 参加者さんは100名を超えているので、多種多様なセンスの作品がよりどりみどりで吸収し放題です。よりどりみどりすぎて「見放題!これ全部今日見放題!わあ楽しい!見切れない時間 アア 時間」と参加者さんが繁忙期の財務系部署のようにバタバタしてみえました。

 ちなみに感想も思ってたよりたくさん頂けました。ほんとにじっくり読み返してます、ありがとうございます……正直1つもつかないのも覚悟の上で馳せ参じました。
 また、好きな作品を作る方の進捗を浴びると元気になるので、気になる方もツイッターをフォローさせて頂きました。

 やれること全部やった、これは大勝利!

 

●反省点的なもの

 ちゃんと読み切りのネーム出せばよかった!!!!!!!!!!!汚いながらも一本ストックあったので!!!!!!!!!!!!これは絶対読み切りネームが読みたいですよ!途中カットとかするもんじゃない!
 今描いている作品を褒めて頂いたので「もっと頑張ろう!」は非常に得られたのですが、それはそれとして読み切り32ページのネーム出すのが正解でした!!!後続部隊はどうぞ私の屍を超えてゆけ!!!

 

●いざ参加したら大変だったとこ、これから参加したい人が大変だろうなというとこ

・会場や情報が多い!

 公式からのお知らせメールをちゃんとまとめた方がいいなと思いました。準備のためにいろんなサイトをあっちゃこっちゃします。

・締切が何種類かあり、初見だと少し複雑
・イベント参加者マニュアルは公式サイト(これは絶対しっかり読まないとダメ)
・ピクトスクエアに設定するサークルカット、自己紹介シートは規定の場所から指定様式を入手
・自己紹介シートの内容はネーム作品投稿の他に別途フォームからも送信が必要
・会場はピクトスクエア(クローズドなのでアクセス手順によってはパスワードが必要、一時的に辞書登録しました)
・コミチの仕様があんまりわかっておらず、作品のアップロードをマニュアル通りにやったらうっかりイベントルール違反になり一人でわちゃわちゃ(これは私の詰甘)
・開会式は動画サイトで生配信
・閉会式も動画サイトで生配信、直後というかほぼ平行して記念撮影はピクトスクエアへダッシュ
・Discordも一応あり(ほぼ動いてなかったです)

方向音痴民は振り落とされるなよ!!!ブン!!!

 私事ながらイベント時終日体温が38度以上をマークし続けていたためまともに起き上がれず、ケータイとiPadを併用してなんとか頑張っていましたが、それでもアチコチして移動出遅れまくったのでPC推奨です。

・作品読む時間足りない!

 ほんとに足りない!
 途中から目まぐるしさで皆さんぐるぐる目になっていました。
 これは挿入どころのない所感ですが、一押しコマと自己紹介シートはコミチでも同時にサムネとして見られたらわかりやすくて便利だったろうな、と思います。

・賞もらえなかったからって落ち込むなよ!

 落ち込むなよ!!!!!!!!!!
 マイナス意見禁止とはいえ、相対的に「賞がなかった」という結果は残ります。運営さん方もご配慮頂いてケアしてみえましたが、個人の気の持ちよう次第。
 折角の肯定感想が締めの賞発表で少し打ち消されてしまうのは勿体無いので、そういうの気にしちゃう方にはオススメしづらいです。
 でも読んで気に入った作品が受賞する様子は見ててめちゃめちゃ嬉しいです。同じものを読んで同じように「いいな」って思った方がいるのは楽しいし、私も次もっと頑張ろってなる。

・熱を出すな!

体力が!!!!!めちゃいる!!!!!熱を!!!!!出すな!!!!!

 本当に時間との勝負です。全部吸収したいなら熱を出すな。私は出しました。ワクチン接種日気を付けてね……。

・交流は突撃しないと生じない

 続きが見守りたい作家さんが見つかったら感想を心のままに送り付けて、終わった後にSNSとか突撃するといいと思います。
 感想交換はとても活発ですが、一応コンセプトの一つである「ビビッとくる漫画仲間を見つけよう!」は自力で積極的に突撃しないと叶わない印象。イベントで掲げられたテーマではありながらも、その辺の運営サポートは希薄な印象です。リアルタイム交流材料であったDiscordも動いてませんでしたしね。今回の特色かもしれませんが、作家同士がイベント中に仲良くなる雰囲気はあんまりありませんでした。
 そもそも皆さん漫画読みに走ってるのでおしゃべりの暇なかったです!!!コミュニケーションは感想とそのお返事のみ……という感じ。
 創作者なら……作品で……語り合おうぜ……!
 同人屋なのでイベントのノリで「あ゛!!!!!あの作品の作者さんいる!!!!!声かけたい!!!!!」と思っても、周り誰もしゃべってないんですよね!!!!!カオナシみたいになってる間に皆さん離散していきます。南無。

 

●次も参加したいか

 微妙!正直。
 読むのはとても楽しかったです。ただ私の「一撃ではよくわからん」という類の作品を展示するメリットは、参加費に対して小さいような?
 読むだけ枠があるとか、ちょっとカジュアルなネームできたとか、そういう機会があれば結構行きたい気持ちなのですが……執筆を開始した響むバイオスフィアシリーズは特に展示のメリットが薄めなのかな、と思いました。
 次出るならそれ用のネームを切りたいです。今回感じたことを入れ込んで試行錯誤を続けたい。趣味人に許された時間でそれがどれだけ可能なのか……迷う理由はその辺でしょうか。
 あと普通に金欠の時は見送りそうです。時間限定吸収し放題バイキングという内容に対して価格設定が高すぎるとは思いません。ただひたすら私の月給が低すぎます。別に基本給数万とかは上げなくてもいいので、せめて手取りが急に5億倍くらいになってほしいですね……。

 

●で?

 楽しかったし参加して良かったけど大変なのは大変だったから、現状「次も行く?」と言われたらとりあえずアルカイックスマイルをしながらお茶を出します。
 でもほんとに行って良かったです。一回行くととても楽しいし勉強になると思います。こう……一緒に参加できる仲間がいればすごくウキウキリピートしたと思う。夏期講習に塾仲間と行きたい、みたいな。

 

●お勉強所感(ここは独り言なので別に読まなくていいです)

 漫画の読みやすさについて考えながらイベントから帰ってきました。
 今回は特にみなさん時間との勝負でザクザクとコマ割りや構図、ストーリーを見ていくので、読み込むタイプの作品だと「おーっなんかすげーけど次あるしそれじゃっ!」となるかもでした。
 たくさんの作品がある中で実際に注目されていた作品は

・出だしが良い
・共感しやすい(●●っていいな、こんな友達ほしいな、と思える)
・設定が複雑でない
・キャッチャーなアイデア
・方向性が絞ってあってわかりやすい
・キャラをつい応援したくなる
・感情が強い

というあたりが多かったのかなと思います。
 私は今同人屋なので環境が異なりますが、商業誌や賞狙いの方はやっぱりそのへん研究して意識されてるのかな。趣味とはいえ自分で読み返しても面白い漫画はもちろん描きたいので、次ネーム切る時意識してみようかと今からウキウキ。だいぶ前バズってたスレイヤーズ一巻一行目の「あたしは追われていた。」の話とか、思い返してしみじみ腑に落ちています。

●これはどうでもいいんですけど。

 一本ネーム読んだだけで泣きました。本当に良いネームがポンと展示してあった。
 世の中にはすごいものを描く人がいる。