ネーム交流会に参加してきました

 東京ネームタンクさま主催の、ネーム大交流会(オンライン)に参加しました。ねむたんねむたいね、かわいい。

ねむたん🌱東京ネームタンク公式さん (@t_nametank) / Twitter

 取り留めもないメモ程度ですが、正直参加前は私も「これ……実際どうなん……?」ととても値踏みしたので、参考に残していきます。

 

●ネーム大交流会?

 なんかネームが一堂に会するイベントです。交流会ながらも交流内容にはルールがあり、アドバイスは禁止でした。安心設計!
 展示するネームをお互いに見て、肯定的な感想を投げ合う集会という感じ。また、ネームを読んでビビッときたら作家仲間としてご縁築いちゃえ!というところもコンセプトのようです。
 オンラインの同人イベント会場(ピクトスクエア)で開催され、参加費用は3000円程度。
 また、私が迂闊人間なので当日「えっそんなんあるんすか」と驚いたんですが、いくつか賞が設けられ、受賞するとおいしいものがもらえました。

 

●参加してよかった?

 個人的にはよかったです。自分のものを見てもらうのがよかった、というのも勿論ありますが、他の方のものを大量に見て感想をたくさん考えたのがとてもよかったです。
「なんかいいな!」と思った作品のどこが良かったかの分析をたくさんやれたとか、賞が付された作品は講評を聞いた上で私も読めるので(これやばい)どんな感覚で他の人が漫画を評価してるかわかるとか、同じ作品を読んだ他の方のコメントを見て「ああーそこも確かに良い!」と目の付け所に納得したりとか……大学の演習授業的に勉強になりました。
 参加者さんは100名を超えているので、多種多様なセンスの作品がよりどりみどりで吸収し放題です。よりどりみどりすぎて「見放題!これ全部今日見放題!わあ楽しい!見切れない時間 アア 時間」と参加者さんが繁忙期の財務系部署のようにバタバタしてみえました。

 ちなみに感想も思ってたよりたくさん頂けました。ほんとにじっくり読み返してます、ありがとうございます……正直1つもつかないのも覚悟の上で馳せ参じました。
 また、好きな作品を作る方の進捗を浴びると元気になるので、気になる方もツイッターをフォローさせて頂きました。

 やれること全部やった、これは大勝利!

 

●反省点的なもの

 ちゃんと読み切りのネーム出せばよかった!!!!!!!!!!!汚いながらも一本ストックあったので!!!!!!!!!!!!これは絶対読み切りネームが読みたいですよ!途中カットとかするもんじゃない!
 今描いている作品を褒めて頂いたので「もっと頑張ろう!」は非常に得られたのですが、それはそれとして読み切り32ページのネーム出すのが正解でした!!!後続部隊はどうぞ私の屍を超えてゆけ!!!

 

●いざ参加したら大変だったとこ、これから参加したい人が大変だろうなというとこ

・会場や情報が多い!

 公式からのお知らせメールをちゃんとまとめた方がいいなと思いました。準備のためにいろんなサイトをあっちゃこっちゃします。

・締切が何種類かあり、初見だと少し複雑
・イベント参加者マニュアルは公式サイト(これは絶対しっかり読まないとダメ)
・ピクトスクエアに設定するサークルカット、自己紹介シートは規定の場所から指定様式を入手
・自己紹介シートの内容はネーム作品投稿の他に別途フォームからも送信が必要
・会場はピクトスクエア(クローズドなのでアクセス手順によってはパスワードが必要、一時的に辞書登録しました)
・コミチの仕様があんまりわかっておらず、作品のアップロードをマニュアル通りにやったらうっかりイベントルール違反になり一人でわちゃわちゃ(これは私の詰甘)
・開会式は動画サイトで生配信
・閉会式も動画サイトで生配信、直後というかほぼ平行して記念撮影はピクトスクエアへダッシュ
・Discordも一応あり(ほぼ動いてなかったです)

方向音痴民は振り落とされるなよ!!!ブン!!!

 私事ながらイベント時終日体温が38度以上をマークし続けていたためまともに起き上がれず、ケータイとiPadを併用してなんとか頑張っていましたが、それでもアチコチして移動出遅れまくったのでPC推奨です。

・作品読む時間足りない!

 ほんとに足りない!
 途中から目まぐるしさで皆さんぐるぐる目になっていました。
 これは挿入どころのない所感ですが、一押しコマと自己紹介シートはコミチでも同時にサムネとして見られたらわかりやすくて便利だったろうな、と思います。

・賞もらえなかったからって落ち込むなよ!

 落ち込むなよ!!!!!!!!!!
 マイナス意見禁止とはいえ、相対的に「賞がなかった」という結果は残ります。運営さん方もご配慮頂いてケアしてみえましたが、個人の気の持ちよう次第。
 折角の肯定感想が締めの賞発表で少し打ち消されてしまうのは勿体無いので、そういうの気にしちゃう方にはオススメしづらいです。
 でも読んで気に入った作品が受賞する様子は見ててめちゃめちゃ嬉しいです。同じものを読んで同じように「いいな」って思った方がいるのは楽しいし、私も次もっと頑張ろってなる。

・熱を出すな!

体力が!!!!!めちゃいる!!!!!熱を!!!!!出すな!!!!!

 本当に時間との勝負です。全部吸収したいなら熱を出すな。私は出しました。ワクチン接種日気を付けてね……。

・交流は突撃しないと生じない

 続きが見守りたい作家さんが見つかったら感想を心のままに送り付けて、終わった後にSNSとか突撃するといいと思います。
 感想交換はとても活発ですが、一応コンセプトの一つである「ビビッとくる漫画仲間を見つけよう!」は自力で積極的に突撃しないと叶わない印象。イベントで掲げられたテーマではありながらも、その辺の運営サポートは希薄な印象です。リアルタイム交流材料であったDiscordも動いてませんでしたしね。今回の特色かもしれませんが、作家同士がイベント中に仲良くなる雰囲気はあんまりありませんでした。
 そもそも皆さん漫画読みに走ってるのでおしゃべりの暇なかったです!!!コミュニケーションは感想とそのお返事のみ……という感じ。
 創作者なら……作品で……語り合おうぜ……!
 同人屋なのでイベントのノリで「あ゛!!!!!あの作品の作者さんいる!!!!!声かけたい!!!!!」と思っても、周り誰もしゃべってないんですよね!!!!!カオナシみたいになってる間に皆さん離散していきます。南無。

 

●次も参加したいか

 微妙!正直。
 読むのはとても楽しかったです。ただ私の「一撃ではよくわからん」という類の作品を展示するメリットは、参加費に対して小さいような?
 読むだけ枠があるとか、ちょっとカジュアルなネームできたとか、そういう機会があれば結構行きたい気持ちなのですが……執筆を開始した響むバイオスフィアシリーズは特に展示のメリットが薄めなのかな、と思いました。
 次出るならそれ用のネームを切りたいです。今回感じたことを入れ込んで試行錯誤を続けたい。趣味人に許された時間でそれがどれだけ可能なのか……迷う理由はその辺でしょうか。
 あと普通に金欠の時は見送りそうです。時間限定吸収し放題バイキングという内容に対して価格設定が高すぎるとは思いません。ただひたすら私の月給が低すぎます。別に基本給数万とかは上げなくてもいいので、せめて手取りが急に5億倍くらいになってほしいですね……。

 

●で?

 楽しかったし参加して良かったけど大変なのは大変だったから、現状「次も行く?」と言われたらとりあえずアルカイックスマイルをしながらお茶を出します。
 でもほんとに行って良かったです。一回行くととても楽しいし勉強になると思います。こう……一緒に参加できる仲間がいればすごくウキウキリピートしたと思う。夏期講習に塾仲間と行きたい、みたいな。

 

●お勉強所感(ここは独り言なので別に読まなくていいです)

 漫画の読みやすさについて考えながらイベントから帰ってきました。
 今回は特にみなさん時間との勝負でザクザクとコマ割りや構図、ストーリーを見ていくので、読み込むタイプの作品だと「おーっなんかすげーけど次あるしそれじゃっ!」となるかもでした。
 たくさんの作品がある中で実際に注目されていた作品は

・出だしが良い
・共感しやすい(●●っていいな、こんな友達ほしいな、と思える)
・設定が複雑でない
・キャッチャーなアイデア
・方向性が絞ってあってわかりやすい
・キャラをつい応援したくなる
・感情が強い

というあたりが多かったのかなと思います。
 私は今同人屋なので環境が異なりますが、商業誌や賞狙いの方はやっぱりそのへん研究して意識されてるのかな。趣味とはいえ自分で読み返しても面白い漫画はもちろん描きたいので、次ネーム切る時意識してみようかと今からウキウキ。だいぶ前バズってたスレイヤーズ一巻一行目の「あたしは追われていた。」の話とか、思い返してしみじみ腑に落ちています。

●これはどうでもいいんですけど。

 一本ネーム読んだだけで泣きました。本当に良いネームがポンと展示してあった。
 世の中にはすごいものを描く人がいる。